本蔵被告人、事件は作り話と全面否定。事件の真相は愛知製鋼によるGSR技術の乗っ取り作戦と主張。検察官は反対尋問で反論せず。

21年11月26日NEWS

愛知製鋼との刑事裁判、すべての証人質問が完了

本蔵氏は、検察が特定した愛知製鋼の秘密開示情報(基本工程と類似)について、愛知製鋼の二人の証人(西畑氏と青山氏)が異なる証言をしたことを指摘し、愛知製鋼の秘密は特定されておらず、告訴自体が不当である旨を主張した。

西畑氏は、愛知製鋼の秘密を、「基本工程は当たり前に見えるが、磁性ワイヤの取り扱いが難しく、苦労して開発したノウハウを含む一連の工程が秘密」と特定し、一つでも欠けると愛知製鋼の装置は稼働しないと証言した。また、検察が特定した愛知製鋼の秘密情報(基本工程と類似)では、愛知製鋼の装置は稼働せず架空工程だと証言した。
他方、青山氏は、基本工程そのものが重大秘密で、対策ノウハウは本質的ではないと秘密を曲解していた。
本蔵氏は、両者の秘密特定は真逆であったことを指摘した。

本蔵氏は、秘密開示情報には事件当時は発明されていなかった技術が含まれていること、架空工程であること、さらに青山氏が主張する基本工程はFA電子など同業者にとって周知情報であることを明らかにした。その上で、愛知製鋼の刑事告訴の根拠となった3種類の技術鑑定書は、いずれも基本工程が愛知製鋼の秘密であったという青山氏の曲解に基づくでたらめな鑑定であることを指摘したうえで、秘密漏洩事件そのものが架空の作り話であると主張した。

本蔵氏は、秘密漏洩事件を捏造した今回の事件の真相について、次のように証言した。
事件の端緒は、青山氏が13年8月本蔵氏のJST申請書(秘密文書)を不正に入手し、その中に記載されていたすべての本蔵特許が愛知製鋼の秘密を盗み特許出願したもので、告訴すべきだと主張していたことである。
青山氏による刑事告訴の直接的動機は、本蔵氏によるGSRセンサの開発の成功と自らのロームProjectの失敗が対比されて、失敗の責任を追及されることを恐れたことと思われる。そこで、ワイヤ整列装置に関する本蔵特許は愛知製鋼の秘密を盗み特許出願したものだと本蔵氏を犯罪者扱いにして、今回の一連の裁判を起こした。裁判を利用してマグネデザイン社を倒産に追い込み、GSR技術を奪い取ることを企んだものだと証言した。

最後に、本蔵氏は、大企業によるベンチャー企業の技術の乗っ取りという横暴を許せば、日本の科学技術の危機である。この企みに負けないで、GSRセンサを必ず世の中に出して、技術革新に貢献するつもりですと、証言を締めくくった。

検察官は、反対尋問において、秘密開示情報が架空工程である、秘密開示事件をそのものが作り話だと証言されたにもかかわらず、一切反論をせず、反論権を放棄したと言わざるを得なかった。