愛知製鋼からのGSRセンサに関する特許無効審判請求事件について
GSRセンサとMIセンサは同じか、否か?
20年12月16日 NEWS
マグネ社は、次世代MIセンサの開発過程で、GHzパルスを適用した場合、センサ出力が大幅改善し、正弦関数特性(=出力の歪が非常に小さい)を示すという新現象を発見し、GSRセンサと命名し、16年1月に特許を取得した。16年7月国際会議で発表し、会場からは“Congratulation”との賞賛をいただいき、その後10月にはNHK報道で紹介された。 GSRセンサの論文は、20年2月には、国際学術誌Sensorsに掲載され、アクセス件数は700件を超えるなど大きな反響となっている。
愛知製鋼は、16年12月民事保全手続きを申立てるにあたって、毛利名大名誉教授から、「GSRセンサはMIセンサと同じ原理のものであり、GSRセンサ特許は愛知製鋼に帰属するものである。」との意見書を提出した。
その後、18年9月27日、マグネ社のGSRセンサ特許に対して、当業者が容易に発明できるものであるので、特許は無効であるとして、特許無効審判を請求した。愛知製鋼は、GSRセンサはMIセンサと同じ原理のものであり、若干の違い、つまり適用周波数がMHzからGHzと変更し、コイルの微細化程度が異なるだけである。そのようなGSRセンサの発明は容易であり、特許は無効であると主張した。
しかし、特許庁は、19年11月28日に、GSRセンサの出力特性は正弦関数特性を示し進歩性があり、特許を無効とすることはできない。よって、愛知製鋼の請求は成り立たないと審決するとともに、審判費用は愛知製鋼が負担すべきものとした。
愛知製鋼の審判請求書は84頁、証拠資料は28件で、その全頁数は615頁、うち英語文献は162頁さらに毛利教授の意見書37頁と膨大なものである。マグネ社からの反論は、答弁書24頁、証拠資料は36件、その全ページ数は241頁、うち英語文献は20頁とこれまた膨大なものである。
1年間にわたる論争を経て結審に至ったが、本蔵氏は、1年間近くこの審判のために多くの時間を費やすこととなり、事業展開の著しい停滞と損害が生じた。
愛知製鋼が特許の無効審判を請求したり、告訴をする権利を有するのは当然である。しかし、愛知製鋼の一連の法的手段の利用は、つまり、2回の刑事告訴、装置特許の特許権処分禁止の仮処分、15億円の損害賠償請求権を保全するためとした本蔵氏及びマグネ社の財産の仮差押え、さらにGSRセンサ無効特許審判の5件を全体としてみた場合、マグネ社に裁判等の対応を強制し、事業活動を困難にし、倒産に追い込もうとしていると疑わざるを得ない。
マグネ社としては、愛知製鋼が法的手段を利用した営業妨害活動と判断し、当社の事業活動を維持するための対応処置をせざるを得なくなってきている。

