愛知製鋼、GSR特許無効審判の審決を不服として知財高裁に提訴

22年1月28日 NEWS

特許庁の怒りの審決「技術常識に反する主張を堂々とするな」に納得せず

愛知製鋼は、GSRセンサ特許は①MIセンサの模造品で進歩性は無い(第一次申立て)、また②クレーム記載の技術内容は不明確(第二次申立て)として、当社のGSR特許について無効審判を請求したが、特許庁は、①GSRセンサの進歩性を認め(第一次審決)、かつ②技術内容は明確であり愛知製鋼の審判請求は理由が無いとして、請求不成立審決(第二次審決)を下した。
これに対して、愛知製鋼は①の審決(=進歩性があり特許発明である)は認めたものの、②の審決に対しては、GSRセンサが基本発明であるとの認定を判断の前提にした本審決は間違いであるとして知財高裁に審決の取消訴訟を提起した。

訴状によると、訴訟の目的は、「被告(当社)による一連のMIセンサ関連の不正利用に対して厳正に対処することの一環として、本件訴訟を提起するものである。」とのことである。しかし、愛知製鋼はすでにGSRセンサはMIセンサと比べて進歩的な発明であるとの審決を認めており技術論的には決着済みである。今回の愛知製鋼の訴訟目的は、秘密漏洩事件という作り話でもって、GSR技術の乗っ取りの企てに固執して一連の裁判攻撃を引き続き行うことを表明したものというほかない。

愛知製鋼は、訴状の中で「特許庁がGSR原理を基本原理と誤解して、意味不明な特許を理解できるものと誤認したものである」と、なぜか特許要件の有無とは直接的には関係のない点を取り上げて取消理由として述べている。しかもそれ以外の取消理由は一切述べていない。特許庁の審決は、当然であるが、発明か否かの判断と、GSR原理が学問としてどのような意味を持つのかの判断を明確に分けて審決している。そこでは、物理現象の真偽は学会で解明するものであり、発明の判断は物理現象の解釈に影響されないことが指摘されている。特許庁は、審決の中でGSR現象が国際的な学術誌や学会で基本的な新現象として、専門家に認められている事実を指摘したが、それは愛知製鋼がGSR原理は学界で認められていない疑わしい理屈だと主張し、それを根拠に特許無効を主張したので、そのような愛知製鋼の主張には根拠がない、「技術常識に反する主張を堂々とするな」と諭しただけである。
愛知製鋼の訴状に記載された取消訴訟の目的と理由を見れば、当社との裁判を継続して営業妨害することのみを目的とした不当行為と言わざるを得ない。

文献資料:特許庁_審決(約6MB)

文献資料:愛知製鋼_訴状